もりりん店長ことFOOD COSME STYLE の森です。
前回は「売れるお店の秘訣 アイドルに学ぶ役割分担」についてご紹介しました。
その記事の中で少しお話した「雰囲気」について、今回は深く掘り下げてご説明します。
雰囲気が良くて入りやすいお店とは
みなさんもいろいろなお店に訪れることがあると思いますが、その中で雰囲気が良くて入りやすいお店とそうじゃないお店があると思います。
その違いはどうして出てくるのでしょうか?
もし、スタッフに厳しく接し、お店として売上げを単に追うようになるとお店の雰囲気はギスギスとします。
スタッフ間での仲が良くないことは、あらゆるところにマイナスとして醸し出されます。
不思議ですが遠くからでも一瞬にしてわかるのです。そして、お客様もその微妙な雰囲気に気付かれるのです。
遠くから見ても雰囲気のいいお店、スタッフが1人でお仕事をしていても雰囲気のいいお店は、売上げのいいお店です。
単に売上げを追うだけではなく、いい雰囲気のお店にするために、店長はどうしたらいいのか?を日頃から考えて実行していきましょう。
お客様から聞いた、お店の「いい雰囲気」が伝わってくるエピソード(事例)
それではここでお客様から聞いた、お店の「いい雰囲気」が伝わってくるエピソードをご紹介しておきたいと思います。
「いい雰囲気」のお店づくりのヒントになるものです。
実際に運用しているお店のエピソード
実際に私たちが運営しているお店のお客様から言われたエピソードにこのようなものがあります。
「家にいると気分が滅入っていたけど、ここのお店に来たら楽しくて元気が出た」
「ここはスタッフの皆さんも仲が良くていい人ばかり」
また別のお客様はこう言われました。
「○○のお店は、お店のスタッフが感じが悪くて雰囲気もよくないから買わない」
実際に前述のお店については、同じような意見を言われるお客様が何名もいらっしゃいました。
商品の良さはもちろんのこと、お客様は「買いたい人」から買うのです。
「買いたい人がいないから買わない」というお客様がいらっしゃるということは、知らない間に「売り逃し」になっているということなのです。
この売り逃しが1日当たり1名として、1週間で7名、1か月で31名。
客単価が1,000円としても、1か月で31,000円のマイナスです。年間とすると372,000円のマイナスとなるのです。
新規顧客を獲得することの難しさについては、店長をされているかたならよくご存じでしょうが、頑張って新規を獲得しても、既存顧客が減っていては売上げアップどころか、マイナスが加速してると考えましょう。
ある勉強会で男性経営者から聞いた「いい雰囲気」が伝わってくるお店のエピソード
ある勉強会で男性経営者のかたから聞いた印象深いお話があります。
美容院に行くのがとても苦手だったそのかたは、仕方なく家族の紹介で美容院に行かれたとのことでした。
その美容院はスタッフの皆さんがとても仲が良く、業務の連携もばっちりで、楽しく働いている雰囲気がとても良かったそうです。
その空間でシャンプーやカットをしてもらうと、とても居心地も良く、自分まで楽しい気持ちになって、帰宅してからも楽しい気分は続き、その後、また行きたいと思うようになったそうです。
それ以来、男性経営者のかたは、その美容院のファンとなり、言われなくても頻繁に美容院に通い、今では社員や知人にその美容院を紹介しているそうです。
そして、美容院に行った時の「印象」を脳は覚えていて引きずるのです。
楽しい印象であれば、次の来店まで楽しい印象のまま経過し、「また行きたい」となり、悪い印象であれば、次の来店まで悪いままで経過するのです。
悪い印象のままであれば、次の来店はないかもしれませんし、それどころか、悪い「口コミ」となる可能性もあるのです。
顧客を増やそうとしているはずが、増やすどころか知らないところでマイナスになっているなんて。。。
このようなことにならないように、また行きたいと思っていただける「雰囲気」作りに店長は細心の注意をしましょう。
店長として大切にしていること
店長として仕事をしている中でよく聞かれる質問があります。
「お店で大切にしていることは何ですか?」
これは、役職のあるかたや、お店に見学に来られたかたから、よく聞かれる質問です。
その際に私は一言「お店の雰囲気です」と答えています。言葉にすると一言ですが、この「雰囲気」こそがお店作りのポイントなのです。
少し違う角度からになりますが、例えば外出先で知らない男性または女性とすれ違った場面を思い浮かべてみてください。
歩いているときに前方から歩いてきた人がとても素敵だったとしたら、「うわっ素敵!」「綺麗」と一瞬で認識しますよね。
人の第一印象は3秒で決まると言われています。(メラビアンの法則 各情報は詳しく知りたい方は研修でお話しします。)
お店の印象についても同様です。商品の品質のいいことは前提として、「素敵」「感じのいい」お店で買いたいのです。
お客様は楽しそうな雰囲気のいいところに集まるのです。雰囲気の悪いところには近づきません。
何度も言うようですが、一瞬で感じる第一印象、ファーストインプレッションを大切にして楽しい雰囲気を醸し出しましょう。
笑いの総量をあげて楽しいお店作りをしよう
一瞬で認識される、お店のスタッフの表情は、笑顔で、信頼し合えているでしょうか。
コミュニケーションが取れお互いに尊敬信頼し合えるスタッフの関係性
心理的に人は、なにかしらの共同作業を一緒にしているときに笑いを共有すると、一気に帰属性が高まるという研究結果があります。
アメリカのカンザス大学が行ったユーモアと帰属意識に関する研究によるものです。相手とコミュニケーションをとっている間、笑いの総量が多ければ多いほど、信頼感や帰属意識が高まりやすいことがわかっています。
帰属意識等、詳しく知りたい方は店長研修にてお話しますが、スタッフは所属するお店(組織)について「居心地がいい」、「ここで働きたい」と思っているでしょうか。笑いの総量は多いでしょうか。
そして、スタッフ同士がお互いに尊敬し合えているでしょうか。
お互いに尊敬し信頼できる仲間と笑いがあれば雰囲気はよくなります。
がんばる店長のお店が、笑いの総量の多い、「また行きたい」「友人に紹介したくなるお店」となりますように。
次回は今回少し触れた信頼と尊敬についての記事の予定です。
さらに詳しくは「一瞬でわかる!名物店長の売れる店作り!オンライン研修」でお申し込みください